オロナインは、ドラッグストアや薬局でも手軽に購入できる万能薬ってイメージがありますね。そのオロナインが「酒さにも効くらしい」という噂がネットではあるようです。酒さは原因が解明されておらず、特効薬もないといわれているので、中にはオロナインを使ってみたらよかった!という方がいるのかもしれません。そこで、オロナインは本当に酒さに効くのか詳しく調べてみました。
オロナインH軟膏の成分
公式ホームページに公開されているオロナインH軟膏の全成分はこちらです。
【全成分】
◎ 有効成分(1g中)
クロルヘキシジングルコン酸塩液(20%):10mg
◎ 添加物
ラウロマクロゴール ポリソルベート80 硫酸Al/K マクロゴール グリセリン オリブ油 ステアリルアルコール サラシミツロウ ワセリン 自己乳化型ステアリン酸グリセリル 香料 精製水
※ステロイドは入っていません。
クロルヘキシジングルコン酸塩液 | 殺菌・消毒作用 |
ラウロマクロゴール | 合成界面活性剤、合成ポリマー |
ポリソルベート80 | 合成界面活性剤、合成ポリマー |
硫酸Al/K | 炎症を収れん作用、止血剤 |
マクロゴール | 合成界面活性剤、合成ポリマー |
グリセリン | 保湿効果 |
オリブ油 | 保湿効果 |
ステアリルアルコール | 保湿効果、使用感をよくする |
サラシミツロウ | 保湿効果 |
ワセリン | 保湿効果 |
自己乳化型ステアリン酸グリセリル | 合成界面活性剤、合成ポリマー |
香料 | 香りづけするもの |
精製水 | 浄水をろ過、蒸留、イオン交換などしたもの |
有効成分クロルヘキシジングルコン酸塩液の主な働きは、殺菌や消毒で肌に低刺激なようです。後は保湿剤がはいっていますね。
酒さの肌には確かに保湿は必要です。保湿には「肌に水分を与える保湿」「肌の水分を蒸発させないための保湿」の2種類があります。
オロナインに含まれているのは、「肌の水分を蒸発させないための保湿」ですね。
肌のバリア機能が低下している状態なので、グリセリンなどの保湿剤が肌の表面をカバーし、今以上に肌を乾燥させないことは必要です。ですが肌に水分を補給できるわけではないので、乾燥した肌が改善されるわけではありません。あくまでも現状維持で皮膚を保護することができるだけです。
成分をみると、
- 殺菌・消毒
- 炎症を起こした肌を整える
- 肌の水分を蒸発させないよう守る保湿
がオロナインでは期待できそうです。
どんな薬でも人によって効く効かないがあるので、オロナインが効く人がいてもおかしくはないと思います。ステロイドが含まれていないので、その点も安心です。ですが私としては成分の1/4が合成界面活性剤だったのがちょっと残念。酒さを起こしている肌は敏感になっているので、刺激の多い界面活性剤を多く含むオロナインは、私なら選ばないかなと思いました。
オロナインH軟膏の効能
公式サイトで発表されているオロナインH軟膏の効能はこちらです。
【オロナインH軟膏の効能】
にきび 、吹出物、はたけ、やけど(かるいもの)、ひび、しもやけ、あかぎれ、きず、水虫(じゅくじゅくしていないもの) たむし、いんきん、しらくも
この効能を見る限り、酒さの症状に当てはまるものはないようです。「にきび、吹き出物」とありますが、酒さの発疹はニキビと形状は似ていますが、ニキビのように毛穴に皮脂のつまりが見られないのでニキビとは別物なんです。そう考えると酒さにはどうなのかな・・・という疑問が残ります。
やっぱりオロナインは酒さには効かない!?
オロナインの公式サイトをチェックしていると、「使用上の注意」にこんな記載がありました。
「してはいけないこと」の中に「湿疹(ただれ・かぶれ)」、「化粧下」「虫さされ」には使用しないで、と書かれています。
酒さの症状は、
第一段階は肌の赤み、第2段階はニキビ様の膿をもった発疹、第3段階は発疹が悪化し鼻がコブのように盛り上がった鼻瘤(びりゅう)です。
酒さは肌のバリア機能が低下してるため、皮膚が乾燥し酒さ特有の発疹以外にも炎症を起こしている場合があります。ですが、そういった「湿疹(ただれ・かぶれ)には使用しない」と明記されている以上、私は使うのはちょっと怖いかなと思います。
また「5~6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること」とも書かれています。使用目安が書かれているのはありがたいですね。
ネットではオロナインを使って酒さが改善したという方がいるので、中には効く方がいるのかもしれません。どうしても試してみたい場合は、5~6日使用し効果がなければやめる、と心に決めて試してみるといいかもしれませんね。
酒さに必要なスキンケア
酒さの原因は解明されていないといわれています。ですが、酒さの方の多くは敏感肌でバリア機能が低下した状態です。バリア機能は、紫外線などの刺激が肌内部に入りこまないよう守り、肌の内側の水分が蒸発しないよう働きます。肌のバリア機能を担っているのは、肌内部の保湿成分セラミドと肌表面の皮脂膜です。オロナインは、グリセリンやオリーブ油で皮脂膜の代わりはできますが、水分を保つ保湿成分のかわりはありません。バリア機能を高めるためには、やはり保湿成分は欠かせない存在なのです。
バリア機能が低下してしまうと、
- 肌内部に刺激が入り込み炎症を引き起こす
- 刺激を受け毛細血管が炎症を起こし拡張、血液量がふえそれが肌から透けて見える(肌の赤み)
- 肌内部の水分が蒸発し、皮脂がそれを補おうと過剰分泌される
といった症状が現れます。
肌にしっかり保湿成分を補うことで、刺激を受けにくくなり、皮脂分泌も正常に戻ってきます。それにより敏感肌ではなくなり、刺激を受けにくい健康な肌へとかわっていけるんです。
まずは、化粧品で保湿成分をしっかり補給することが、肌のバリア機能を高め健康な肌へとつながっていくんですね!
酒さにおススメの化粧品
保湿成分をしっかり補給するといっても、酒さの方は肌が弱いため、なかなか肌に合う化粧品を見つけるのに苦労しますよね。私自身もそうでした。どんなに保湿成分が入っていても刺激が合うものはNG。肌にやさしく潤い効果のあるものって結構見つけるのが大変なんです。でも、色々探しているうちに「赤ら顔専用化粧品」という存在があることを知りました!
赤ら顔専用化粧品の特徴
- 完全無添加・できる限り無添加で低刺激
- 毛細血管の拡張を抑える働きがある
- 保湿成分を配合
- 炎症を抑える成分を配合
- 全額返金保障がある
すべての商品がこの特徴を兼ね備えているわけではありませんが、肌に合わなければ全額返金保障付きで返品できたり、肌の赤みにもよいとされる成分が入っているなど、「赤ら顔」のことを考えて作られているんだなと感じます。
私が実際に使ってみてよかった化粧品をランキングにしたものがありますので、よかったら参考になさってみてくださいね。