【ステロイドはいらない?】酒さ・酒さ様皮膚炎の原因と対策
酒さと酒さ様皮膚炎は、同じような症状が肌にでますが、原因が全く違います。酒さは、これといった原因は不明とされていますが、紫外線の影響、冷・温の温度差の影響、バリア機能の低下などによるものと考えられています。
酒さ様皮膚炎は、長年ステロイド外用薬を使い続けたことによる副作用であり「ステロイド酒さ」とも呼ばれます。酒さは他の皮膚炎とにていることから判断が難しく、ステロイドが処方され長年使い続けてしまうことで酒さ様皮膚炎に発展してしまう場合があります。
酒さと酒さ様皮膚炎を混同してしまう方もいらっしゃるので、ここではそれぞれの原因や対策を紹介していきたいと思います。
酒さと酒さ様皮膚炎の原因
酒さの原因
特定の原因は解明されてない酒さですが、お肌のバリア機能の低下とも関係があるといわれています。バリア機能が低下する最も大きな原因は肌の乾燥です。
【肌が乾燥する原因】
内的要因 |
外的要因 |
加齢 |
紫外線 |
不規則な生活習慣 |
寒暖の温度差 |
間違った洗顔 |
空気の乾燥 など |
間違ったスキンケア |
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ストレス など |
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乾燥し薄くなっている肌は紫外線などの影響を受けやすい状態。すると刺激を受けて炎症をおこした毛細血管が拡張して血液量が増え、それが肌から透けて見えることで肌に赤みを帯びてしまいます。
また肌内部が乾燥していると、肌表面で水分蒸発を防ぐ働きをしている皮脂膜が、乾燥を防ごうと皮脂分泌をふやしてしまいます。それによりニキビのような湿疹ができてしまいます。
酒さは日頃のスキンケアを見直し、正しくケアしていくことでも症状の緩和が見込めます。
酒さ様皮膚炎の原因
酒さ様皮膚炎は、長年ステロイドを使い続けたことで起きる副作用です。ステロイドにはアレルギーを抑制する働きだけでなく、皮膚の細胞増生を抑え込む働きがあります。そのため、長年使っていくうちに皮膚が薄くなってしまいます。皮膚が薄くなると酒さのように毛細血管が透けて見えてしまったり、肌が乾燥し炎症を引き起こすなどの肌トラブルが起こります。酒さ様皮膚炎はステロイドの使用をやめることで一時的にひどい皮膚炎を発症しますがその後は、治っていくといわれています。
酒さも酒さ様皮膚炎も、大元の原因は違っても「皮膚が薄くなること」で、肌に赤みが出たり発疹が出たりしていますね。
酒さ様皮膚炎のステロイド使用中止
酒さ・酒さ様皮膚炎は、実は基本的には「肌が薄い」敏感肌といえるので対策は同じです。ただし、酒さ様皮膚炎は、まずはステロイドの使用をやめることから始めます。その部分だけは、酒さとは異なります。
酒さ様皮膚炎のステロイド外用薬の中止直後の状態
まず酒さ様皮膚炎の治療としては「ステロイドをやめる」ことです。ステロイドの使用をやめない限り残念ながら完治は望めません。ですが、ステロイドの使用をやめると一時的にひどい炎症がおこります。この一時的な悪化がつらいため、徐々に弱いステロイドにしていく「減ステロイド」という方法もあります。どちらにしても、まずはステロイドの使用をやめる・最終的にやめる方法が必要です。
ステロイドをやめた直後は、肌が真っ赤にはれあがったり、膿を持った湿疹がでるなど、とにかく炎症がひどい状態です。肌が熱を持ち、ほてりも伴います。
酒さ様皮膚炎に保湿は厳禁?
酒さ様皮膚炎には保湿はいけない、という話を耳にすることがあります。これはある意味本当である意味違ってもいるようです。というのも酒さ様皮膚炎の肌の状態によって対応がちがうからです。
ステロイドの使用をやめた直後、炎症のひどい状態のときは肌が非常に敏感になっています。この状態で保湿目的で化粧水を使うと、化粧水に含まれる成分に敏感に反応して症状が悪化してしまう恐れがあります。また肌に熱を持っているので、肌の水分が蒸発しやすく乾燥しやすい状態です。そのため保湿をすることで逆に熱を肌に閉じ込めてしまい肌の乾燥を進めてしまうといわれています。
ですので、ステロイド離脱直後は保湿をするよりも、ワセリンなどで肌を保護する程度にしておくことが多いのです。
ステロイド離脱の一時的なひどい炎症が治まった後は、敏感肌の症状を改善させるためにも化粧水で保湿することが必要になってきます。
酒さ・酒さ様皮膚炎の対策
ステロイド離脱直後のひどい状態を抜けた酒さ様皮膚炎や酒さは日ごろのスキンケアを見直し、バリア機能のアップを図ることで改善が期待できます。ただ症状がひどくつらい場合などは皮膚科を受診し、外用薬と併用しながらスキンケアを行っていくことも。酒さの場合、一定の効果がでるメトロニダゾール(保険適用外)や内服薬として抗生物質や漢方薬が処方されることが多いようですが、いずれも特効薬ではないようです。
洗顔の見直し
【やってはいけない洗顔】
- 1日に3回以上洗顔をする
- 肌に合わない強いクレンジング・洗顔料を使う
- 肌をゴシゴシこする
これらは、肌を痛めバリア機能の低下につながってしまいます。
洗顔は1日2回まで
ニキビのような湿疹がでるとついつい皮脂を落とそうと、洗顔回数を増やしがち。ですが洗顔回数が多いと必要な皮脂や保湿まで落としてしまい、バリア機能の低下を招きます。
肌にあったクレンジングや洗顔料を使う
皮脂や汚れを落とすことを優先に考えて、必要以上に強いクレンジングや洗顔料を使っていませんか?洗浄料ももちろん必要ですが、まずは自分の肌質にあったものを選ぶことが大切です。
クレンジングでは、拭き取り式のオイルタイプよりも洗い流すクリームタイプの方が低刺激。
洗顔料では固形石鹸が1番刺激が弱いといわれています。
肌が乾燥しがちと思う場合は、まずはクレンジングや洗顔料から見直してみることもおススメです。
しっかり泡立てて洗顔する
肌をゴシゴシこすることは、肌を痛めバリア機能の低下につながります。洗顔料をしっかり細かく泡だて、肌にのせる様にして洗顔しましょう。
紫外線対策をする
酒さ発症の原因の1つに「紫外線によるダメージが蓄積したため」というものがあるほど紫外線の影響は大きいんです。ですので日頃から紫外線対策をしっかり行うことで酒さの予防にもつながります。
【紫外線対策】
- 日焼け止めを塗る
- 帽子・日傘を使う
- 紫外線の強い時間帯の外出は控える
保湿をしっかりする
肌に潤いを与えることでバリア機能がアップし健康な肌へと導いてくれます。保湿といっても水分ではなく、肌に水分をキープしてくれるセラミドなどの保湿成分を補給することが大切です!保湿をしっかりしバリア機能がアップすると肌が刺激を受けにくくなります。それにより毛細血管が炎症を起こさなくなりますし、肌が潤うことで皮脂分泌も正常化されてきます。
ただ、酒さや酒さ様皮膚炎を起こしている肌はとっても敏感。なかなか肌に合う化粧水を見つけるのが難しいんです。実は私がそうでした。酒さに悩み色々な化粧水を試しているときに、「赤ら顔専用化粧水」というものがあることを知りました。
赤ら顔専用化粧水の特徴としては
- 肌の赤みの原因となる毛細血管の拡張を抑える
- 高保湿成分を配合
- できる限り無添加・もしくは無添加で低刺激
- 全額保証制度がある
などなど。もちろんすべての条件がそろっている商品ばかりではありませんが、少なくとも酒さに悩んでいた私にとっては興味がひかれました。特に肌の赤みに悩んでいた私にとっては、毛細血管にアプローチする成分なんてあるんだなって驚きでした。もちろん使ってみて大正解!やはり酒さなど肌の赤みに悩んでいるならば「赤ら顔専用化粧水」を使うことって大切ですね。
私が試してみてよかった化粧水をランキングにしたものがありますので、興味がありましたらご覧になってみてくださいね。