【酒さとニキビの違いは何?】酒さの原因と対策
酒さはとても診断のしにくい病名だといわれています。中でも酒さのニキビ様発疹は、ニキビとそっくりなため素人では判断しにくいもの。今までニキビだと思ってケアしていたけれど、思うように症状が治まらない場合は、酒さを疑ってみてもいいかもしてません。そこで酒さとニキビとの違いや原因、対策などを詳しくまとめてみました。
酒さとニキビの違い
酒さの症状はいきないニキビ様の発疹から始まるわけではなく、症状により第1段階から第3段階にわけられます。
第1段階 鼻や頬を中心に毛細血管の拡張による顔の赤みがでる
第2段階 ニキビのような発疹。膿を持つ場合もある
第3段階 鼻を中心に皮膚が厚くなり隆起した状態
ニキビのような発疹は酒さの第2段階の症状です。ですので、まずニキビかどうか迷った場合、顔に赤みが出ていたかどうかも判断のポイントになると思います。
また同じように見えても、酒さとニキビでは発疹自体に違いもあります。
酒さ |
ニキビ |
多くの場合、症状が顔限定で出る。 | 顔だけでなく胸や背中にもできる |
ほてりを伴う場合がある | ほてりが見られない |
顔に毛細血管の拡張による赤みが見られる | 毛細血管の拡張による赤みは見られない |
角栓(毛穴の角質や皮脂のつまり)がみられない | 角栓(毛穴の角質や皮脂のつまり)がみられる |
アクネ菌が増殖している |
酒さのニキビ様の発疹は顔だけにみられる症状で、角栓が見られないという大きな違いがあります。ニキビの原因菌といわれているアクネ菌は、皮脂と酸素の少ない環境を好むため、皮脂が詰まった毛穴(角栓)はアクネ菌の繁殖には最適な場所と言えます。
酒さと同じ症状のものに「酒さ様皮膚炎」というものがあります。こちらはステロイドを使い続けることで引き起こされるステロイドの副作用です。そのため「ステロイド酒さ」とも呼ばれます。酒さと同じ症状でも長年ステロイドを使用した後に発症したならば、酒さ様皮膚炎と考えられます。こちらは、ステロイドの使用をやめることで症状がおさまりますが、使用中止直後は、炎症が一時的に悪化し徐々に落ち着いてきます。
酒さの原因
酒さの原因は特定されておらず、様々な要因が関係していると考えられています。
【酒さの原因】
- 紫外線
- 寒暖の差
- アルコールや香辛料などの刺激物
- 間違ったスキンケア など
これらの原因をみてみると、肌のバリア機能の低下と関連しているものも多いように思います。
肌のバリア機能とは、紫外線などの外部刺激が侵入しないよう、また肌内部の水分が蒸発しないよう守る働きのこと。肌内部では保湿成分が隙間なく並ぶことで刺激の侵入を防ぎ、肌の表面では皮脂膜が水分蒸発や刺激侵入から守るフタのような働きをしています。
バリア機能が低下してしまうと、刺激を受け毛細血管が炎症を起こし拡張してしまいます。毛細血管が拡張すれば当然、血液量が増えそれが肌から透けて見え赤みをおびてしまいます。また、水分が蒸発してしまうと肌が乾燥してしまいます。肌が乾燥してしまうとこれ以上水分が蒸発しないように、不足分を補おうと皮脂膜の分泌が増えてしまいます。酒さの肌が乾燥しているのになんだかオイリーなのはこのためです
ちなみにニキビの原因は、毛穴のつまりにアクネ菌が繁殖したため、です。
【毛穴が詰まる理由】
- 男性ホルモンが急激に増え皮脂分泌が過剰になったため(思春期)
- 悪い生活習慣によるホルモンバランスの乱れによる皮脂過剰分泌(思春期以降)
- 化粧品やメイクがきちんと落としきれていないため
- バリア機能の低下により角質が厚みをもち毛穴をふさいでしまう など。
ニキビも酒さと同じようにバリア機能の低下が原因の1つ。皮脂分泌が増えたため、洗顔を何度もおこなったりすることでバリア機能の低下を引き起こし、逆にニキビを悪化させる原因にもなるようです。その点では酒さと同じようにスキンケアの見直しは大切になってきます。が、ニキビの場合は「アクネ菌」に作用する外用薬や化粧品を使うことが早道のようです。
酒さは原因が解明されていない分、これといった特効薬がないのが現状です。ですのでなかなか治りにくく、酒さだと診断されたときには症状が重い場合も。
バリア機能の低下は、日頃のスキンケアで改善が期待できます。気になる場合は、早め早めにスキンケアを見直していくことが大切です。
酒さの対策
酒さは内服薬として抗生物質や漢方薬、外用薬としてはメトロニダゾール(保険適用外)が処方されることが多いようですが、いずれも特効薬ではないといわれています。酒さは診断がつきにくいため、わかったときには症状が進み、治療が長引いてしまうこともあるようです。
紫外線対策
紫外線ダメージが蓄積することが酒さの原因ともいわれています。紫外線の刺激を受けないよう肌のバリア機能をアップさせることも大切ですが、それプラスしっかりと紫外線対策をしていきましょう!
- 日焼け止めをつかう
- 日傘を使う
- 帽子を使う
- 紫外線が最も強い10時から14時の外出はできる限り避ける
アルコールや香辛料などさける
アルコールや香辛料は体温をあげ、血管を拡張する働きがあります。酒さの肌の赤みは毛細血管の拡張によるもの。アルコールや香辛料は酒さの症状を悪化させるといわれているので、症状がつらいときなどは控える方がよいようです
バリア機能をアップさせる
顔の赤みやニキビのような発疹が気になったら、まずはスキンケアを見直し、バリア機能をアップさせていくことで健康な肌を取り戻していきましょう!
バリア機能アップのために以下の2点を気をつけましょう!
- 洗顔の見直し
- 保湿をしっかりする
洗顔の見直し
- 洗顔は1日2回まで
- 強すぎるクレンジングや洗顔料は避ける
- ゴシゴシこすらず泡で包み込んで洗う
- タオルでこすらない
オイリー肌だとつい皮脂を落としたくて、洗顔の回数を増やしてしまう傾向が。ですが朝晩の2回の洗顔で十分。それ以上となると、肌に必要な皮脂まで落としてしまいバリア機能の低下につながります。
また洗浄力の強いクレンジングや洗顔料は刺激が強いものが多いです。。おススメは
- 洗い流せるクリームタイプのクレンジング
- 乳化した白いジェルタイプのクレンジング
- 洗顔は固形石鹸(洗浄力のバランスがよく刺激が少ない)
です。
またゴシゴシこすることは肌を痛めてしまいます。しっかり泡立てて泡で包み込む感覚で洗います。洗顔中にゴシゴシこすることや洗顔後にタオルでこすることは肌へのダメージが大きいのでやめましょう。
保湿をしっかりする
角層に存在する保湿成分は、細胞間脂質とも呼ばれ角層細胞どうしをしっかりつなぎとめてくれる働きをします。そうすることで層をつくり細胞間に水分をしっかりため込みます。しっかり水分をため込むことで、外部から刺激は入り込めないようになります。また肌が潤うことで皮脂の異常分泌もおさまってきます。
ですので、高保湿成分として知られるセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどが配合された化粧水がおススメです。
バリア機能がアップすることで、
- 毛細血管の拡張による赤み
- 皮脂の異常分泌
- 乾燥肌・敏感肌の改善
が望めます。
ただ酒さを起こしている肌というのはとても敏感になっています。化粧品の成分に反応して症状が悪化してしまうことも。私自身、酒さに悩まされてきたので、化粧品を新しくするときは不安でした。肌にあわず商品を無駄にすることもたびたびありました。それで肌に合ったものを、とネットで探しているときに「赤ら顔専用化粧水」というモノがあることをしったんです。
赤ら顔専用化粧水の特徴としては、
- 毛細血管の拡張を抑える成分配合
- 高浸透保湿成分配合
- 鎮静効果成分配合
- 完全無添加もしくはできる限り無添加
- 全額返金保障がある
など。
これらすべての条件を揃えているものは少ないですが、低刺激や無添加にこだわり、肌の赤みをケアする成分が配合されているなど、やはり「赤ら顔」に悩んでいる方にはうれしい成分が多いんです。
私自身が使ってみてよかった化粧水を厳選して紹介している記事がありますので、よろしかったらそちらもご覧になってみてくださいね。